法定相続情報一覧図の不動産手続きについて!取得方法も解説

法定相続情報一覧図の不動産手続きについて!取得方法も解説

不動産の相続手続きを進めようとした際、亡くなった方や相続人の戸籍謄本を何度も集めて提出しなければならず、手続きの煩雑さにお困りではありませんか。
複数の法務局や金融機関を回るたびに分厚い戸籍の束を出し直す作業は、精神的にも時間的にも大きな負担となり、手続きを途中で諦めたくなってしまうこともありますよね。
本記事では、そのような書類提出の手間を劇的に省くことができる「法定相続情報一覧図」について、記載される内容から利用できる手続き、法務局での具体的な取得方法までを解説します。
これから不動産の相続手続きを予定している方や、負担を減らしてスムーズに名義変更を完了させたいとお考えの方は、ぜひご参考になさってくださいね。

法定相続情報一覧図とは?

法定相続情報一覧図とは?

法定相続情報一覧図には、主に被相続人や法定相続人の情報が記載されます。
まずは、法定相続情報一覧図の概要と記載内容について解説していきます。

被相続人の基本情報

被相続人とは、相続の対象となる財産を残して亡くなった方のことで、一覧図では誰の相続関係を証明するのかを明確にするための基本情報を記します。
氏名や生年月日、死亡年月日のほか、原則として死亡時の最後の住所を記載する仕組みです。
そのため、住民票の除票などの書類を確認し、表記の違いが出ないよう正確に転記することが大切でしょう。
最後の住所を証明できない場合は、最後の本籍を記載して対応できるケースがあります。
また、最後の住所と本籍を併記することも可能です。
法務局では提出された戸籍などと照合されるため、記憶だけで作成せず、手元の証明書を見ながら慎重に整理してください。

法定相続人の基本情報

法定相続人の欄には、被相続人が亡くなった時点で法律上の相続人となる方について、氏名と生年月日を記載します。
住所の記載は必須ではありませんが、不動産の相続登記で利用するなら、記載しておくと手続きを進めやすい場合があるでしょう。
その場合は、住所を確認できる住民票の写しなどの事前の準備も必要です。
なお、家庭裁判所で相続放棄をした方や遺産を受け取らない方も、戸籍上の相続関係として一覧図に記載されます。
一方で、廃除された方は原則として記載対象になりません。
一覧図は遺産の取得者を示す書類ではなく、戸籍に基づく法定相続関係を証明するものだと理解しておくことが重要です。

相続人の続柄の記載

続柄は、各相続人と被相続人の関係を示し、一覧図を利用するうえでも重要な項目です。
子については、戸籍の記載に沿って長男や長女などと表す方法と、詳しい関係を省いて「子」と記載する方法があります。
後者は家族関係への配慮につながる一方、提出先によって利用範囲が限られる点には注意が必要でしょう。
たとえば、相続税申告で戸籍謄本の代わりに用いる場合は、実子や養子などの関係を確認できる記載が求められます。
そのため、不動産の相続登記だけでなく相続税の申告も予定しているなら、戸籍どおりの続柄にしておくと安心です。
各利用先を先に整理したうえで、適した記載方法を選んでください。

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利用できる相続手続きと取得するメリット

利用できる相続手続きと取得するメリット

前章では、法定相続情報一覧図の記載内容について述べましたが、実際にどのような場面で利用できるのか気になりますよね。
ここでは、法定相続情報一覧図を利用できる手続きと取得するメリットについて、解説していきます。

不動産の相続登記

相続登記は、亡くなった方が所有していた土地や建物の名義を、相続によって取得する方へ変更する手続きです。
申請時は被相続人の出生から死亡までの戸籍などが必要ですが、一覧図の写しで相続関係を証明できる場合があります。
そのため、複数の不動産を相続し、異なる法務局へ申請する場合に役立つでしょう。
必要な枚数の写しがあれば、戸籍原本の返却を待たずに複数の申請を並行して進めることが可能です。
また、相続関係が図で整理されているため、確認する側にも分かりやすい資料となります。
ただし、一覧図だけで名義変更が完了するわけではなく、登記申請書など必要な書類は別途準備してください。

預貯金口座の名義変更

預貯金を相続するときは、金融機関で口座の解約や払い戻し、名義変更の手続きが必要です。
通常は相続人の確認に戸籍一式を求められますが、対応する金融機関なら一覧図の写しを利用できる場合があります。
そのため、複数の金融機関に口座がある場合でも、戸籍の束を提出する負担を抑えやすいでしょう。
一覧図では相続関係が整理されているため、窓口側が古い戸籍を1通ずつ確認する手間も軽減できる点が特徴です。
また、金融機関によっては証券口座の相続や生命保険金の請求などで利用できるケースもあります。
必要書類は提出先ごとに異なるため、事前に一覧図へ対応しているか確認しておくと安心です。

戸籍提出の手間を削減

法定相続情報一覧図のメリットは、戸籍一式を何度も提出する手間を減らし、複数の相続手続きを並行して進めやすくなる点です。
たとえば提出先が6か所ある場合、写しを6枚用意すれば、戸籍原本の返却を待たずに各所へ手続きできます。
しかも、認証後の写しは必要な通数を無料で交付してもらえるため、提出先ごとに戸籍一式を提出する負担を減らせます。
ただし、最初に制度利用時の戸籍謄本などを集める費用は別途必要です。
また、申出日の翌年から5年間は、法務局で写しの再交付を受けることが可能です。
不動産や預貯金など手続き先が多い方ほど、書類管理の負担を抑えやすい制度といえるでしょう。

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法定相続情報一覧図の取得方法

法定相続情報一覧図の取得方法

ここまで、利用できる手続きとメリットを解説しましたが、実際の取得方法もおさえておきましょう。
最後に、法定相続情報一覧図の具体的な取得方法について、解説していきます。

必要書類の事前準備

申出を始める前に、被相続人の出生から死亡まで連続した戸籍謄本を集め、相続関係を確認します。
あわせて法定相続人全員の現在の戸籍謄本または戸籍抄本を用意し、必要な戸籍書類に不足がないか確かめることが大切でしょう。
また、被相続人の最後の住所を示す住民票の除票が必要で、取得できない場合は戸籍の附票を用意します。
相続人の住所を一覧図へ記載する場合は、住所を確認できる住民票の写しも準備してください。
さらに、申出人の本人確認書類が求められ、代理人へ依頼する場合は委任状も必要です。
書類不足による差し戻しを避けるため、提出前に必要書類を一式そろえて確認すると安心でしょう。

一覧図の作成手順

法定相続情報一覧図は法務局が一から作成するものではなく、申出人または依頼を受けた専門家が作成して提出します。
基本的には、A4サイズの白紙を縦向きで使い、パソコンでも手書きでも作成可能です。
そこで、法務局が公開している家族構成別のひな形を参考にすると、相続関係を整理しやすくなるでしょう。
戸籍を確認しながら被相続人と配偶者、子などを配置し、線で結んで関係を分かりやすく示します。
また、用紙の下部には認証文などが入るため、約5cmの余白が必要です。
一覧図とあわせて申出書も作成し、氏名や住所、連絡先、被相続人との関係、希望する写しの通数まで正確に記入してください。

管轄法務局への申出

一覧図と必要書類がそろったら、利用できる管轄の法務局を確認して申出をおこないます。
提出先は、被相続人の死亡時の本籍地や最後の住所地、申出人の住所地、不動産の所在地を管轄する法務局のなかから選択可能です。
そのため、自宅や相続不動産からの距離などを考え、ご自身が利用しやすい場所を選ぶと良いでしょう。
申出は窓口へ直接持参するほか、郵送にも対応しています。
なお、郵送する場合は、返送先を記載して必要額の切手を貼った返信用封筒を同封してください。
法務局で戸籍などと一覧図の内容が照合され、問題なく認証されると、申出書に記載した通数の写しを無料で受け取ることができます。

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まとめ

法定相続情報一覧図には、亡くなった方と相続人全員の氏名や生年月日、続柄といった戸籍に基づく基本的な関係性が正確に記載されます。
不動産の相続登記や預貯金口座の名義変更などに利用でき、各窓口へ戸籍一式を提出する手間を省いて複数の手続きを同時に進められます。
事前に戸籍書類を集めてA4用紙で一覧図を作成し、管轄の法務局へ申出をおこなうことで、必要な数の写しを無料で取得できるでしょう。

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